時事随想

時事随想

ニュースや新聞を見て、想ったことを綴った随想・論説集

(憲法)

【自民党改憲案】第21条 (活動・結社の禁止) と治安維持法

自民党改憲案の第21条に新たに追加された「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動と結社の禁止」は、「国体の変革と私有財産制度を否認することを目的とした結社」を禁止する治安維持法よりも規制対象がはるかに広いものと言えます。言ってみれば、…

【自民党改憲案】緊急事態条項 第99条 ー 内閣への全権委任 ー

2012年に発表した自民党改憲草案の緊急事態条項ですが、危険性があまり認識されていません。緊急事態条項の第99条は、内閣に国会が持つ権限を与えるもので、ナチスの全権委任法と同様な効果を有します。 本稿では、緊急事態条項のうち、第99条について、簡単…

【憲法改正】合区解消?小さな県は合併したら?

1. 合区解消のための憲法改正 自民党では、憲法改正を議論しているが、その一つが選挙制度に関する改正案である。 自民党憲法改正推進本部が選挙制度に関する改憲条文案をまとめた。 参院選で2つの県を1つの選挙区とする「合区」を解消し、各都道府県から…

憲法9条の改正案

憲法13条を絶対神とした憲法9条の拡大解釈はすべきではない。文理解釈で理解できる、つまり、中学生でも理解できる文章で、現状に即した9条に改正すべきである。 以下は、筆者が考える具体的な憲法9条の改正案である。 第9条 日本国は、正義と秩序を基調とす…

日本国憲法における自衛権行使の制限

本稿では、新しくできた無人島の領土問題を例に日本国憲法における自衛権行使の制限について考察する。 1. 国際紛争を解決するための武力行使であって、且つ、自衛のための武力行使であることはありうるか? 「国際紛争を解決するための武力行使であって、…

【憲法改正】首相の解散権は制限すべき

立憲民主党の枝野代表が首相の解散権の制限について述べているが*1、筆者も、行政府(首相)が制限なく立法府(衆議院)を解散できるという現状は、改善されるべきと思う。 現行憲法は、解散権の帰属を明示していない 現行憲法では、解散権の帰属が曖昧で、…

自民党憲法草案を読み解く(3):改正私案

自民党憲法草案について、これまでの記事で解説しました。この草案を読んでいて、考えた条文について、本稿でまとめました。言うなれば、自民党草案に対する対案です。対象とする条文は、前文と現行憲法97条、プライバシー権、知る権利、環境権、教育に国の…

自民党憲法草案を読み解く(2) : 第4章~第11章

「自民党憲法草案を読み解く(1):第1章~第3章」からの続きです。今回は、後半の第4章(国会)~第11章(最高法規)を読んでいきます。主に国政の制度に関する規定です。

自民党憲法草案を読み解く(1):第1章~第3章

安倍政権では、今度の臨時国会から憲法審査会を開いて憲法改正を推進するようです。先日のNHKの日曜討論をみていたら、自民党の憲法改正草案がベースとなる趣旨の自民党の二階幹事長の発言がありました。自民党草案をざっと目を通したことはあるのですが、こ…

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