時事随想

時事随想

ニュースや新聞を見て、想ったことを綴った随想・論説集

台風16号、接近中

子供の頃の台風の記憶

 台風16号が接近中。テレビでは、朝から台風ニュースが流れています。

 子供の頃に住んでいた家は、今の家とは違い、柱とトタン屋根と少々の壁からできた1階建の質素な家でした。子供の頃に聞いた親の話では、大きな台風が来た時に窓や襖がすべて飛ばされたことがあったそうです。屋根も飛ばされるのではないかと思ったとか。私の記憶にはないのですが、この話を聞いていたので、子供の頃は、台風をすごく恐れていました。家の作りが貧弱で、台風がくると家が軋む音が凄く、窓が吹き飛ばされても不思議ではないと子供心に思ったのです。子供のときならず、大人になっても、台風で屋根が飛ばされる夢をときどき見ていました。

 新しい家に建て替えて以降は、自分も成長していたので、子供の頃のように台風に恐怖を感じることはなかったし、最近まで、台風が怖いと思ったことはありませんでした。

 しかし、先日台湾を襲ったスーパー台風14号の被害を見ると、新築のしっかりとした家でも、子供の頃に住んでいた脆弱な家のように屋根や窓が飛ばされるのではないかと思います。恐怖を感じます。

スーパー台風

 昔、NHKスペシャルで地球温暖化について放送していました*1。2005年にハリケーン・カトリーナがニューオリンズを襲った頃なので、もう10年ぐらい前になるかと思います。

 その中で、地球シミュレータによる台風シミュレーションの結果が示されていて、将来的には(確か、30年とか50年後)、カトリーナのような規模のスーパー台風が頻繁に日本を襲うということでした。

 図1に1950年からのスーパー台風の発生数をまとめました。意外と多いですね。但し、多くは南方の海上で発生し、日本やフィリピン・台湾などに到着するまでに勢力が衰えているので、実際に大きな被害を及ぼす台風の数と一致するというわけではありません。

 1959年に発生した伊勢湾台風(台風15号)は、大きな被害を及ぼしましたが、急速に発達し勢力が衰えないまま日本に上陸したことが原因でした。記憶が正しければ、地球シミュレータの予測では、衰えない台風が日本を直撃することが多くなるというものでした。

 最近は地球温暖化の影響を身近に感じますが、今後、台風もどういうように影響を受けるのでしょうか?

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図1: スーパー台風の発生数。
(ウィキペディア「Pacific typhoon climatology」に基づき筆者作成)

(2016/9/20)

*1:追記:2006年2月18日放送のNHKスペシャル「気候大異変 Climate in Crisis 第1回 異常気象 地球シミュレータの警告」, 2016/2/18放送.

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