時事随想

時事随想

ニュースや新聞を見て、想ったことを綴った随想・論説集

何が日本の伝統なのか?そして、国家神道は?

1. 「日本の伝統」

明治期から始まったものが、「日本の伝統」として語られることが多い。

最近話題の相撲の女人禁制も明治期に入ってから*1

旭日旗が日本軍の軍旗として採用されたのは、1870年。

夫婦同姓も、明治の1876年の太政官令から20年ほどは夫婦別姓(夫婦別氏)のみ。民法ができた1898年以降に、夫婦同姓となる。

2. 神道

 神道に関しては、微妙。

 明治維新で、民俗的な風習として定着した神道を政治利用するために国家神道として再構築。個人的には、伝統的な祭事としての神道には違和感はないのだけど、国家神道には強い拒否感がある。お祭り神道が国家神道によって穢されたという感覚である。

 もともとの神道は、土着的な民俗信仰・自然信仰を政治利用のために体系化し、律令制度の時代に日本全国に普及させた。そういう意味では、古事記・日本書紀や律令制度の時代の神道は、国家のための神道。だから、神武天皇から始まる天皇の神話がある。

 その国家的な神道も世俗化して、お祭り神道になったのを明治維新で、再度、国家神道として政治的に位置付けたのは、神道の政治利用というよりは、政治利用のために生まれた神道の原点に回帰したとも言えなくもない。

 しかし、神道成立以前の民俗信仰を原点とすれば、1回目の宗教の政治利用が律令期の神道成立、2回目の政治利用が明治維新ということもできる。

 まつりごとは、祭事で政事。なので、宗教の政治利用は当たり前なのかもしれないが。

3. お祭り

 我が集落の祭事は数百年続いている。今日は、春祭りのための幟を立てた。

 子供が沢山いた昭和の時代、春祭りには夜店が出て賑やかだった。しかし、今は細々と祭事が行われるのみ。

 この日本の伝統は、いつまで続くのだろうか?

(2018/4/7)


相撲、国技となる

風見 明
(大修館書店, 2002)


新田一郎
相撲の歴史(講談社学術文庫)


伊藤聡
神道とは何か - 神と仏の日本史 (中公新書)

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