森友問題で、連日サンドバック状態で打たれまくっている太田充理財局長ですが、最近の太田さんの答弁からふと思ったことがあります。
2018年3月19日の参議院予算委員会で、自民党の和田政宗議員が次の質問をしました。
和田議員「まさかとは思いますけども、太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」
これに対して、普段は冷静な太田理財局長が、珍しく感情的になり、
太田理財局長「いや、お答えを申し上げます。あの、私は、公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで。それをやられるとさすがに、いくらなんでも、そんなつもりはまったくありません! それはいくらなんでも……それはいくらなんでも、ご容赦ください!」
と答弁しました。
私は、この答弁で、太田さんの真摯な姿勢と宮仕えの辛さ・悲哀を感じたのでした。
和田議員は、財務省や太田理財局長を貶めることを意図した質問だったのでしょうが、逆にブーメランとなって、和田議員の質問があまりに酷い質問であったと印象付けることになりました。
これまで、政権擁護・保身ばかりの答弁をしている太田さんとは、違った側面を見ることができました。
逆説的ですが、和田議員の質問は、良い質問でした。
森友・国有地払下げ不正の構造
小川 敏夫
(緑風出版, 2018)
(蛇足)
私が不思議に思うのは、頼りない・情けなさそうなそうに答弁をしている太田理財局長が財務省の局長まで昇進していること。
次のいずれなのでしょうか?
① 頭脳明晰で優秀
国会答弁を見ていても、非常に優秀であることが分かります。
和田議員の質問に対する反応も、もしかしたら演技?とちょっとだけ疑いましたが、さすがそこまではないでしょう。
②信頼される人物
真摯な姿勢で仕事に取組み、上司・同僚・部下の信頼が厚く、頼れる存在である。
③上司に忠実
頼りなさそうに見えるが、上司に忠実なので、部下にすると使い勝手が良い。
④ 実はパワハラ官僚
ネチネチしたタイプのパワハラ上司で部下をこき使っている。
要因は一つだけではないと思いますが、一番知りたいのは④。意外とパワハラ上司なのかもしれませんが、こればかりは内部の人でないと分からないですね(笑)。
(2018/3/20)